【稽古場レポ】下鴨車窓と旧劇団スカイフィッシュ
サミディレ・杉原です。
なんだかんだと前回の更新からだいぶ時間が経ってしまいました。
すみません。
このBLOG、早くも話題になっているようですが、ホント更新少なくって申し訳ないです。
前回の更新からいろいろとありました。
次回作の稽古が始まったり、オーディションで東京に行ったり、いろいろ…。
そのへんの詳細はKUNIO'WEB(http://www.kunio.vis.ne.jp/)内のブログなんかをチェックして頂ければと。
で、この期間、「冬のサミット2008」参加の関西2劇団を観ました。
下鴨車窓#5『書庫』(@アトリエ劇研)と旧劇団スカイフィッシュ『適切な距離-ワークインプログレス2』(@ウイングフィールド)の2作品。
感想や印象なんかを書きたいと思いますが、どちらの劇団も「サミット」で上演予定の作品と同じものだったので、ネタバレしない程度に書きます。
結論から言うと、僕にとってはどちらの作品も物足りなさが残りました。
まず、11月9日(日)・11日(火)と2回観させて頂いた下鴨車窓#5『書庫』は、前作の『農夫』よりも個人的には好印象だったのですが、いまいち作・演出を担当している田辺さんの〈こだわり〉が見えてこないと言うか、もっとこだわって欲しいと思ってしまう瞬間が少なくなくて、そこは非常に残念だった。
田辺さんにも直接お話ししましたが、僕は音のことがいちばん気になって、例えば音ひとつ取っても、もっとこだわれるんじゃないかと単純に思ったし、〈こだわり〉って演出の基本動作みたいなものだと僕は思っているから、それが見えてこないとちょっとどうにも物足りない。
〈演劇〉なんだから、もっと徹底的に虚構をつくり上げて欲しい。
そういうことができるポテンシャルみたいなものを、それは環境的なものも含めて、下鴨車窓というカンパニーは十分に持っているんじゃないかと僕は思っていて、それが今回の「サミット」で発揮されることを期待したいと思います。
次は、11月27日(木)に観させて頂いた旧劇団スカイフィッシュ『適切な距離-ワークインプログレス2』。
7月に京都のcafe&gallery etwで上演されたワークインプログレス1を観させて頂いたのですが、その時に僕が面白くなりそうだと感じたことが、うまいこと発展していなかったという印象でした。
ワークインプログレス1ではカフェという空間をうまく使っていて、俳優:観客の関係性/作品:空間の関係性の取り方が興味深く、まだ荒削りながらもこれから面白くなりそうだと感じたのですが、この微妙な距離感を伴った関係性が〈劇場〉という〈劇〉のための空間を前提としたとき(しなければいけなくなったとき)、果たしてどこまでその強度を持つことができるのか、というか、それは面白くなるのかってことが不安要素としてあったのが正直なところです。
今回のワークインプログレス2を観て、やはりその関係性の取り方が〈劇場〉という空間に後押しされるかのように、悪い意味で〈劇的〉なものになってしまっていて、それはとても退屈だった。
とても不器用だった。
もう少し関係性の構築に焦点を合わせて、〈劇場空間〉を逆手に取った新たな距離感を見つけてくれることに期待したいと思います。
それが小嶋さんならできるんじゃないかと勝手に思っているんです(笑)
なにやら、エラソーに書いてしまいましたが、これはあくまで杉原の個人的な見解なので、あまり参考にしないでください(笑)
とにかく、お客様には公演を観に来て欲しいです。
いま、関西の若いカンパニー/アーティストがどんなことを考えどんな作品をつくっているのか、また関西の演劇状況がどんな感じなのか少しだけ垣間見れると思います。
そして、それに対するお客様の反応を知りたいです。
「杉原サミット」では、全カンパニーの公演にサミディレ・杉原出演のポストパフォーマンストーク(アフタートーク)が予定されています。
そこで僕が感じている“関西”についても話せたら良いなと思っています。
杉原邦生
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コメント
スカイフィッシュの小嶋です。
ご来場ありがとうございました。
ブログという双方向メディアなので、せっかくなのでコメントしますね。
>この微妙な距離感を伴った関係性が〈劇場〉という〈劇〉のための空間を前提としたとき(しなければいけなくなったとき)、果たしてどこまでその強度を持つことができるのか、というか、それは面白くなるのかってことが不安要素としてあったのが正直なところです。
今回のワークインプログレス2を観て、やはりその関係性の取り方が〈劇場〉という空間に後押しされるかのように、悪い意味で〈劇的〉なものになってしまっていて、
本質的な部分を突いてきますね。
しかもそれは正論だ。
私がやっている作品(作業)ってすごく「微妙」ですからねえ。
太田省吾さんが、その著作の中でよく「劇には分厚い力があって、ほおっておくとすぐ劇的になってしまう。」的なことを書かれてますが、まさにそうで、
「微妙」が売りの私の作品が、劇場での上演によって「劇的」な側に近づいてしまったのは事実だと思います。
>もう少し関係性の構築に焦点を合わせて、〈劇場空間〉を逆手に取った新たな距離感を見つけてくれることに期待したいと思います。
だからこその、「劇中劇」という手法を採用したのですが、
まあそれもそれこそ使い古された手法ですからねえ。
「逆手に取った新たな距離感」ですか。
それを手にできたら特許ものでしょうね。
精進します!
投稿: 小嶋一郎 | 2008/12/16 16:39
コメントありがとうございます。
先日、観劇後にお話しすることができなくてすみませんでした。
太田省吾さんの話が出てきて、ちょっと嬉しく思いました。
太田さんは僕の大学院担当教員だったので…
「冬のサミット2008」での本番楽しみにしています!
また稽古見学など行かせてください。
よろしくお願いします!
投稿: 杉原邦生 | 2008/12/17 08:42