【冬サミ2008:観劇レポ1】キリコラージュ『それでつくります。』
「冬のサミット2008」の、そして杉原サミットの記念すべき一発目!
キリコラージュ『それでつくります。』
2009年2月5日(木)19:30の回鑑賞
予想外に良かった。
アフタートークでだいたい感想は喋ったんで、ここでもう一回改めて書くのもなんかなーって感じですが、僕は結構面白かった。
ディレクターとしてこういうことを言ってしまうのは問題があるのかもしれないけど、正直観るまでは面白くなるのかちょっと心配だった。
そもそも、作品をつくる前にまだ存在していない作品に対するレビューを書いてもらって、それを基に作品をつくるなんて過程が、面白い作品をつくり出せるはずがないと疑っていた。
でも、その辺りを、なんとも軽快に飛び越えたところがまず良かった。
もし、出来上がった作品そのものがあの3つのレビュー(永井愛さん!犬童一心さん!じゅんじゅんさん!の大物3名による)を具体化したものでしかなかったとしたら、何ともつまらない公演だったと思う。
が、そのレビューの言葉を弄ぶかのように、〈無関係である〉という関係性を作り上げちゃったことが良かったんだと思う。
そこが潔かった。
特別な新しさとか奇抜さみたいなものは全くと言って良いほどないんだけれど、そういう意味で潔さがあった。
それが僕個人としてはとても爽快だった。
その潔さが作品中にも溢れていた。
コンテンポラリーダンス作品に、ある〈意味〉とか〈社会性〉みたいなものをとかく観客(と言うより批評家とか頭のおカタい舞台人とか…)は求めがちだけれど、それってどうなんだ?って僕は思い続けていて、だって、ストリートダンスなんてカッコ良いってだけでみんな楽しんで観ている訳だし、コンテンポラリーダンスだってそういう「観ていて楽しい!」だけで存在しているものがあっても良いんじゃないか。
僕は少なくともそう思う。
木ノ下歌舞伎舞踊公演『三番叟』だって根底はそういうことだった。
だから、僕は今回のキリコラージュを面白いと思ったんだと思う。
もちろん、構成の甘さ(特に後半)、身体性の強度の無さ(技術的なことだけではなく)など、まだまだ課題は多いんだけど、これから先がちょっと楽しみなカンパニーに出会えたことは収穫だった。
今日は終演後にポストパフォーマンストーク出演。
好き勝手喋りすぎたでしょうか…「毛沢東」って連呼してただけだった気がする(笑)
にしても、「文化大革命」には気付けなかった…ちくしょー!
*キリコラージュ関連記事*
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サミディレ・杉原邦生
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コメント
私は初日を見せていただきました。
せっかくなので、こちらに投稿してみようと思います。
僕の判断基準は見終わった後に「また観たいなー」と思えるかどうかと言うこと。
やってることを理解したかというと、よく分かんないんだけど、キリコラージュはインプットされたし、また見たいって思いました☆
そうそう、切ってハル、ってことなんですよね。
実は、順番が逆になってるとか全然気がつかず、フツーに生の舞台としてみてました。
それくらい前知識ゼロで来たわけで、つまり目の前で起き続けることにしか興味が湧かないわけですけど、技術的に大変とか難しいって事もあるんだろうけど、それを全く感じず、爽健美茶のCMのようになんだか軽やかゆるゆるなウキウキした時間が過ごせました。
そして、アフタートークは永井愛さん。
素晴らしい方でしたね。最初の船出にあのようなコメントがもらえてすごーーーい、贅沢だと思いました。
その事を受けて思ったことが二つ。
愛さんが「私が書いたレビューの部分て(ここかなー)っていま思ってる部分はあるんだけど、実際はどこなんでしょう」と言う質問に対し「どうとらえてもらっても自由なんです(それがキリコラージュなんです)。」という答えだったのが、劇場を出て宿に着くあたりで??って思いました。
つまり、舞台を観たあとに書くのがレビューなわけですから少なくとも当の本人には「私はこのシーンに感激した。だからああいうレビューを書いたんだ!」って思えないと、書かれないはずなんです。
だから、レビューワが「んーーどこなんだろー」って思うくらいではこの企画は完成してないんじゃないんだろうかと言うこと。
もうひとつは、自分が身を乗り出したり食い入るように観てたシーンはキリコラージュのお二人が踊っていたシーンだったなーって事。
それくらい、普段の息って大事で、客演を迎えるときはその事をどうとらえて活かしていくのかが、重要なんだなーと思いました。
進むべき道はいくらでもある、けど、いつかその事を決めなきゃならない。
そんなことを考えた公演でした。
投稿: ひらまつ@うりんこ | 2009/02/08 22:56
私どもキリコラージュの初公演に足をお運びくださいまして本当にありがとうございました。
平日にもかかわらず、たくさんのお客様に足をお運びいただきましたことを心から感謝しております。
今回、「それでつくります。」の「○○(何)を」を明記していないのが大きなポイントになってくるかと思います。
アフタートークでお話しさせていただきましたが、全編を観た後に
巡り巡って御三方のレビューに帰って来ないようにしています。
レビューに対しての答えよりも、レビューをどうとらえたかのスタイルを提示したかったものでありますから、
「それ」で「それからできてるようにわかるもの」をつくることに焦点を当てませんでした。
その理由は
・一つのものには多数の見方があること
・面白いことはいたるところに転がっていて、それがなんであれ拾い方は自由・使い方も自由
という以上二つの、キリコラージュの活動コンセプトにあります。
「それでつくります」は「それ」でつくられたはずなのに、「それ」でつくられたようには見えず
「それ」すらも「それ」に見えないという点で
少なからずレビュー著者の方々には失礼にあたるとは思いますので
事前承諾を得たうえでやらせていただきました。
だったらなおのこと、構成や根本的なテクニックの精進が必要だったと感じています。
お客様からの貴重な感想も多数頂戴し、大変恵まれた初公演を終えることができまして非常に嬉しく思います。
未熟なキリコラージュですが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
投稿: キリコラージュ | 2009/02/10 12:12
キリコラージュ 様
お返事いただき誠にありがとうございます。
またレビューワの方々には事前に承諾を得ていたとのこと。
とても丁寧な対応で感服いたしました。
私たちも昨日今日と名古屋で本番を迎えており、本当にいいお客様に支えられて活動が出来ていることを実感しております。
いつか東海地方に来られるときにはまた見に行きたいと思っております。
素敵な公演をありがとうございました。
投稿: ひらまつ@うりんこ | 2009/02/11 06:58